2017.04.04

書道家武田双雲氏のオーガニックカフェギャラリーCHIKYU/地球

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鵠沼海岸駅からほど近く、海の風が気持ちよく吹き、江ノ電の懐かしい音が響く鵠沼海岸商店街の一角に2016年12月にオープンしたばかりの「オーガニックカフェギャラリーCHIKYU」。
ここは、スーパーコンピューター「京」のロゴや大河ドラマ「天地人」の題字で一躍時の人となった書道家 武田双雲さんがオーナーを務めるカフェ。
書道家がオーガニックカフェを始める理由を聞いてきました。

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・・・オーガニックに出会われたのは?

オーガニックに出会ったのは、小5の息子と3週間のアメリカ横断旅で出会ったOJAI(オーハイ)という街で。オーハイはロスから北に数キロの場所にあり、日本の阿蘇に似た感じの場所。ぼくは熊本出身なので、とても懐かしい気持ちになる場所でした。
そこは、ごくごくあたりまえに無農薬の地産地消の野菜を使い、とにかく美味しくておしゃれでキュートなオーガニックタウン。ハリウッドのクリエイターたちが集まっていて、とてもクリエイティブな空気でいっぱいでした。それまでは日本の食事が世界で一番おいしいとおもっていたのですが、そこで食べた食事が、衝撃的に美味しくて・・・。

ちょうど時期を同じくして、一緒にいった息子の学校の農業体験を通して藤沢の無農薬農家さんと知り合いました。そして、ぼくは鎌倉山で無農薬シェア畑をやっていたのですが、そこで一緒に野菜を作っていた今のシェフのエディさんが畑で作る料理がまた美味しい・・・。雑草が衝撃的においしくて!そこで、エディさんにお店で料理を作ってもらえるようにお願いしたんです。そしたらとんとん拍子にすぐここの物件が決まって・・・(笑)
野菜を仕入れる無農薬農園、美味しい料理を魔法のように創り出すシェフ、そして最高の場所。いろいろなオーガニックな縁が重なり、この「地球」が生まれたんです。

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・・・オーガニックカフェとしてのこだわりは?

シンプルに食べてみたら「美味しい」と感じていただければいいかな、と。
野菜が美味しいとか、塩で喉が渇かないとか、胃もたれしないとか。
そんな当たり前のことなんですけど、「オーガニックらしさをわかりやすく提供する」ことを心がけています。
地球で提供するすべての料理は、1970年代の最初のヒッピー文化から全米にオーガニックがひろがっていく様を体験した元写真家のエディさんが作っています。彼の味覚はとても優れていて、どうやったらそんな美味しい味のデザインができるのか、いつも不思議なくらいです。
(エディさんとは友人で写真家でもあるエドワード・ヘイムスさん。日本で生まれ育った彼はコマーシャル・フォトグラファーとして活躍しながら、フランス料理の修行も経験、シェフとしても8年の実績を持っています。)

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材料は、息子の学校での農業体験授業で知り合った藤沢の無農薬農園の中越さんの野菜を中心に、三浦海岸の無農薬農園のものを仕入れています。とくに今現在最高と思われる低速回転のコールドプレスジューサーで人参3本を使った人参ジュースは自慢の逸品です。

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卵も山梨県黒富士農場の日本で唯一の完全オーガニック卵を。ここの鶏は幸せ度が高いんです(笑)

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お米はぼくの故郷の熊本から「害虫も全部仲間だぜ!」という野原さんの自然栽培米をすべてつかっています。

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パンもサンドイッチには「空と麦と」の全粒粉パン、パニーニには「ルヴァン」のカンパーニュを使っています。(「空と麦と」は恵比寿にある自然栽培の小麦で作る「奇跡のパン屋」といわれるベーカリー。「ルヴァン」は代々木上原にある元祖天然酵母のベーカリー:編集部注)

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ビールは友人でもあるパタゴニアの社長がつくっている「Long Root」をおいています。このビールの麦は麦の起源をいわれる種類のものでこんなに根っこが長いんです。それだけで、この麦が特別であることがわかりますよね?
(現在の小麦は、大量生産がしやすいように品種改良され、短い根っこ、そして刈り取りがしやすく倒れにくく栽培するために丈も短くされています。当然、昔の原種の麦とは成分や風味も異なり、その品種改良麦のグルテンがアレルギーの原因ともいわれています:編集部注)

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すべてオーガニックなフルーツや材料をつかったアイスも今試作中。フルーツのオーガニックは本当に難しいので、貴重なアイスですよ。

・・・双雲さんの書いたロゴも素敵ですが、店内のインテリアも他のオーガニックカフェとは違った藍と木で構成されていてモダンで優しい感じがしますね

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カウンターの木は小田原にある神社の御神木を譲り受けたもので、一枚板になっています。
棚もすべて島根県にすむ宮大工の若者が釘を一本も使わず作ったもので、椅子やタイル状のパネルもすべてその奥さんが藍で染めたもの。すべて地球のために作られています。デザインはアメリカ人なのでモダンなイメージですが、素材は日本の素材なので、とても落ち着く空間になっています。

・・・双雲さんは書道でも新しい書のスタイルを発信されていると思いますが、オーガニックカフェで伝えていきたいことを教えてください。

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ぼくはとにかく「オーガニックをわかりやすく美味しく提供できる場」をつくりたいと思っています。とかく、オーガニックとそうでない化学的なものは相反するものとして考えてしまいますが、僕は理系出身なので、それらはバランスし、共存できるものと思っています。
オーガニックの農業は苦労が前提とされていますが、僕がお付き合いしている無農薬自然栽培の農家さんは、山の土は100mごとに作物の適性が違っていて、ずばり、この土にはこの作物があうとわかれば、これほど手もお金もかからない農業はないとおっしゃっています。
ぼくは無農薬・無化学肥料であるオーガニックを大前提に、大変なところは現代の工業的な力を借りてもよい。つまりはバランスなんだと思っています。
そして、ぼくにとってのオーガニックは「人は地球の一部であるという感覚を取り戻す」ためのアーティストメッセージ。食べることの幸せ、家族と食卓を囲む幸せを思い出して、人としての幸せを取り戻してもらいたいというのが僕の想い。
無農薬ではないものへの怒りではなく、おだやかにたくさんの人と繋がり、オーガニックを広めていく基地にこのCHIKYUがなればいいなと思っています。

 

どのお料理も美味しくて、安全で最高級な食材で作られている安心感。そして、なんといってもリーズナブルなプライスがびっくり。平日だというのに、開店直後からお客様はひっきりなしになり、お昼時には満員状態。気さくでフレンドリーな双雲さんのファンの方も、日本全国からいらしているようで、この日も青森、群馬、広島と遠方からわざわざいらしたお客様であふれていました。
双雲さんのあたたかい人間性がお店から溢れ出るようなカフェギャラリーCHIKYU。鎌倉方面にいらしたら、ぜひ足を延ばしていってみる価値大です!

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オーガニックカフェギャラリーCHIKYU/地球
〒251-0037 神奈川県藤沢市鵠沼海岸1−14−20 クラーレ鵠沼102
小田急線鵠沼海岸駅から約徒歩5分。
駐車場はコインパーキングがまわりにいくつかあります

営業時間:
Cafe Time / カフェタイム: 10:00 am – 5:00 pm
Lunch Time / ランチタイム: 11:30 am – 2:30 pm
Dinner Time: 6:30 pm – 10:00 pm (Friday and Saturday)
金曜日/土曜日の夜は予約のみの営業となります(5名様以上で予約可)
毎週月曜日定休日

この記事を書いたORGANAキュレーター

唐澤佐千子
唐澤佐千子オルガナ編集長
雑誌・広告のスタイリスト・エディター〜公益法人理事を経て、オーガニックで丁寧な暮らしを提案するwebマガジンORGANA編集長。
アンチエイジングフードマイスターリーダー。
高2DK、黒ラブ娘10歳、パートナーと二世帯暮らし。陶芸、ナンタケットバスケット、カルトナージュ、グルーデコなど手仕事大好き♪ヨット、ゴルフ、テニス、スキーはお付き合い程度な体育会系。
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