【長野・花園居から・・・】山菜を常備菜に その二

ORGANA代表青木淳子が、長野県中条にある山と畑付きの古民家『花園居(かぞおのきょ)』から、長野ならではの里山暮らし、郷土料理、農業、手仕事の四季折々をレポートします。

お肉・魚にも山椒の香りを添えて~山椒味噌~

山椒1

GWに裏庭に自生している山椒が、すごい勢いで新芽をだしていた。
お刺身や冷奴にちょこんと載せてあるだけではもったいない。何しろすごい量なのだから。

花目もついている。これが実を結ぶと山椒の実、夏には佃煮もできる。

山椒2

10分ほど新芽を採ると実はこの10倍くらい採れた。

今日はこの新芽で山椒味噌を作ってみようと思う。

山椒味噌の作り方

山椒3

1.山椒の新芽だけを使いたいのでできれば細かく葉だけを採る。新芽ならば茎もはいっても大丈夫だけれど香りが違うように思う。大変だけれどここは丁寧に。

山椒4

2.すり鉢でひたすらつぶし、ゴリゴリする。
昔はこの作業が大変なので、フードプロセッサーなどでやってみたことがあるが、全然うまくいかないし、香りもでない。ステンレスの刃はどうやら山椒とは相性が悪いようだ。

山椒5

3.これくらいにつぶれたら、味噌・砂糖で味つけする。好みの味をみつけてほしいが、多少味噌が多めのほうが長持ちするし美味しい。

山椒味噌

普段のお肉や魚を焼くだけで、ちょこんと載せれば料亭なみの味わいに変化する。

山の恵み番外編 冬越し葉ねぎ炒めの味噌和え

葉ねぎ

春の山菜は実はもっといろいろある。畑からの恵みもあるのだ。
冬を越したねぎ、葉ネギなどは道の駅などでも100円でこれだけ買える。

葉ねぎ2

もし道の駅などでみかけたら、迷わず購入してほしい。おいしい食べ方は単純に細かく刻んでごま油などで炒め、味噌を和える。好みで唐辛子や砂糖を少し加えると美味しい。

ネギと似ているのだけれど、ネギをこのように食べてもこの時期の葉ネギとは味が違う。
柔らかさと風味はやはり春だけのものなのだ。

葉ねぎ3

これはやはり作りたてが美味しい。
日本酒には殊の外合うし、卵焼きに添えても、お焼きの具にしても、そば粉でクレープをつくってその中に挟んで食べても美味しい。
さしずめ和風ディップなのである。

こうしてみると春の里山の恵みは難しいレシピなどいらない。
味噌や酢や油をうまく使うことでぐっと身近になる。
皆さんもぜひ春は山におでかけし、新鮮な春の恵みを手にいれていろいろ作ってみてくださいね。

【長野・花園居から・・・】山菜を常備菜に その一

ORGANA代表青木淳子が、長野県中条にある山と畑付きの古民家『花園居(かぞおのきょ)』から、長野ならではの里山暮らし、郷土料理、農業、手仕事の四季折々をレポートします。

味噌・酢・油を使って山菜をもっと身近に常備菜にする方法

あさつき

今、信州は山菜がわらわらと旺盛に出ている。(写真は畑わきに出るあさつき。)

タラの芽・ふきのとう・うどなどはスーパーでお馴染みの山菜だが、露地ものではない場合が多いので、なんとなく味気ない。今回は他の露地もの山菜をご紹介しようと思う。
今、信州ではあさつき・こごみ・行者にんにく・しどけなどに加え、新鮮な春の野菜達に大量に襲われて(!)いる。
何もなかった冬の反動であるかのようにどっと大量に、しかも同時期に出現する。

山うど

これは山ウド。茎の柔らかいところは生でも食べれるし、葉は湯がいて、ごま和え炒め物でも常備菜に変身する。お吸い物でも山菜の香りがして美味しい。

山みつば

山みつばも湿地のあたりではよく見かける。お浸しや天ぷらに。

たらの芽

タラの芽は生命力が旺盛で、冬にかなり切り込んでもどんどん出てくる。このとげは天ぷらにしてしまうと不思議と気にならない。

山菜の食べ方・・・

山菜といえばやはり天ぷらが美味いと思うが、毎日そうするわけにもいかないので、常備菜的におかずになるものに変身させたい。
ゆでれば冷凍が効くものがほとんどであるし、湿気を与えた新聞紙などでくるみ、ビニールにいれて保管すれば1か月も鮮度が良いことがあるのでびっくりするくらい。ただし、やはり採ってからの時間が美味さを左右する。

山菜の使い方は大きく3つに分かれる。場合によってはこれらが混ざる。
①料理となるもの(炒める・焼く・揚げる・煮る・蒸す・和える)
②調味料に変身するもの(酢味噌・味噌で炒める)
③保存するもの(漬ける・冷凍する)

山菜料理

① 料理となるもの
焼く・揚げる・煮る・蒸す・和えるなどの調理法のうち、実は山菜特有の向いている調理法があるように思う。山菜は特有のアクがあるので、それを瞬間のうちに封じ込める油で揚げる方法か、炒める、あるいはあえ物が非常に合う。
春の山菜であれば、うどなどは酢味噌和えや、実は刺身にしても美味しい。
また、あまり普段は料理にしないという人も多い白和え・胡麻和え・酢味噌和えなど、和え物が非常に合う素材であるとも思う。(料理写真 右上)

面倒臭いという人もいるが慣れてしまえば簡単で、逆に手をかけたような料理にも見えるからおすすめである。
こごみの白和え・にらの白和えや、うどの酢味噌和え、行者にんにくの酢味噌あえ、カンゾウの酢味噌和えなどなど沢山ある。

白和えは残念ながら日持ちは1~2日だと思うが、酢味噌和えなら、3日たっても美味しい。ゆでて冷凍した山菜でも酢味噌和えならシャンと生き返ってくれるような気がする。(うどの酢味噌和え 料理写真 左側)

②調味料に変身するもの(酢味噌・味噌で炒める)
たくさんとれたあさつきをあさつき味噌にして保存、様々な料理に展開できるレシピをご紹介する。

あさつき味噌 (料理写真 右側)

【作り方】

あさつき下ごしらえ

1.キレイにゴミを採り、細かくきざんだ後、塩ひとつまみをいれて揉む。ここで粘り気がでてくる。硫化アリルがたっぷり。匂いを効いただけでも元気になれそう。
2.その後、砂糖ひとつまみ、酢、味噌で調味する。味はお好みで、ただしあまり酢や味噌が少ないと日持ちがしない。

煮沸した瓶などに詰めて保存するのはジャムと同じだが、冷蔵庫保存で1か月は大丈夫。1か月分以上ありそうなら冷凍用保存袋などにいれて冷凍する。

ほたるいかとあさつき味噌

春の出会いものなら、ほたるいかとこのあさつき味噌はぴったり合う。
お弁当の卵焼きに横に添えて、田楽風にこんにゃくにはと合うのは言うに及ばず。焼き魚に、ローストしたポークなどともよく合う。ちょっと小腹がすいた時のお蕎麦やラーメンなどにもちょいとあれば味に深みが出るのだ。
私はバジルペーストと同じレベルで、このあさつき味噌をよく使う。味にしまりがない時に助けてくれるからだ。

アサツキにはビタミンB1をはじめB2、B6、パントテン酸などが沢山含まれているが魚・肉などのアミノ酸とも非常に相性がいい。吸収がさらによくなるし、血栓などのの予防効果も高い。

自生のアサツキ以外でも、春・秋と比較的入手しやすいので是非、作ってみていただきたい。食卓の上で重宝するありがたい常備菜になる。

信州ではアサツキ味噌や醤油豆などが常に食卓の上にあり、好みで主菜や副菜の味に変化をさせて楽しんでいる家庭が多いように思う。

次回は山椒味噌をご紹介します。

手持ちの布で、風呂敷で。可愛い和のエコバッグみつけた!【かまわぬ代官山店】

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一味違うエコバッグ「風呂敷パッチン」

これはなんと、木製の枠に正方形の布を通し結ぶだけで作れてしまう驚きの和のバッグ。
布の両端を棒に通し結ぶだけで、とっても簡単!
お手持ちの眠っている風呂敷や、気に入って買い置きしてある布がハリも糸も使わずわずか30秒でバッグになってしまうという「超スグレモノ」グッズなのです。

この「風呂敷パッチン」、そもそもは木製の木枠の中にあるマグネットがくっつくときに響く、「パッチン」という音にちなんだもの。開口部はマグネット付きで自由に開閉ができます。あけたり閉めたりするときに心地よい音が響き使っていてもとても心地が良いのです。

大きさは大小の2種類。
上の写真は小さいサイズです。50センチ四方の風呂敷を使用しました。
お弁当箱をいれたら、注目間違いなし。

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こちらは大きい方の木枠を使用。
72センチ四方の風呂敷を使用しています。

この「風呂敷パッチン」。開口部が広げられるのでたっぷり入り、綿風呂敷を使えばお洗濯も出来て、清潔に保てます。大きい布を使用すればショルダーにもなるという優れモノなのです。
もちろん使わないときには布と木枠という組み合わせですから持ち運びも簡単。
旅行の時のサブバッグとしても、お着物を着たときの手荷物にも、身軽に持参できますし、化学繊維のバッグでは気分が乗らないわ・・・というときでもしっとりなじむのでうれしいですね。

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こちらはマイ「風呂敷パッチン」。大きいものを購入しました。ウォルナット(くるみ)でできています。もう少し明るい色目のナラも人気です。

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伝統的な柄だけでなく北欧タッチのポップな柄もバッグなら似合いそうですね。

お財布に優しいお値段にも納得。ぜひあなたもお気に入りの布で和の風呂敷エコバッグを持ってみてはいかがでしょうか?

風呂敷パッチン
・大 カラー:ウォルナット、ナラ 価格:2,300円+税
・小 カラー:ウォルナット、ナラ 価格:1,800円+税

「てぬぐい財布畳み」

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さて、もう一つ気になる、どうしてもご紹介したい手拭いグッズがあります。
ふくら雀の柄もかわいい手拭いで折ってつくるお財布です。

「てぬぐい財布畳み」という商品として販売されています。(1200円税別)
もちろんふつうの手拭いでも作れるようですが、これがなかなか難しい。こちらの「てぬぐいの財布包」ですと、折りの場所が柄で分けられていますからとてもわかりやすいのです。

これが一枚の風呂敷からできています。日本人の知恵「折り」の文化は本当にすごいですね。

 

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かまわぬ代官山店

今回は、手拭いを日本文化を代表する雑貨に仕立てたといっても過言ではない、来年30周年を迎える「かまわぬ」さんにお邪魔して、たくさんの風呂敷や手拭いも一緒に見せていただきました。

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木綿の昔からの伝統柄についてもスタッフの方から教えていただき、改めて日本の手仕事のすごさに感服です。

「かまわぬ」では現在、年間約400種類手拭いの型をもち、代官山店では250種類。そのうち50種類が季節ごとの入れ替わりになっているそうです。
かまわぬの手拭いは、明治時代から続く染めの技法「注染」を用いており、柿渋の紙からほぼほぼ手作業で型彫りをするそうです。
注染という技法の、裏表変わらない染めでの手法はとても手間がかかるそう。1枚1枚熟練した職人さんの手がかかっている手拭いたちはとても美しいものでした。

見ているだけで日本の四季が感じられるかまわぬの手拭いたち。
この季節はお正月前で干支や来年の干支「鶏」のモチーフやお目出たい柄がたくさんあり、気分がとっても上がります!
ぜひ、一度覗いてみてくださいね♪

かまわぬ代官山店
住所 〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町23-1
TEL 03-3780-0182
営業時間 11:00~19:00
定休日 年末年始のみ定休
http://www.kamawanu.co.jp/

【魅惑の郷土料理】旬野菜 信州の「丸茄子」でフライパンひとつでつくる簡単おやき

信州の夏は丸茄子。

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食べても食べても終わらない丸茄子は「おやき」によく使われますが、蒸したり、焼いたりと、意外と作るのに手間がかかるもの。

今日は夏の信州から、誰でもフライパンひとつで簡単につくれるおやきをご紹介します。

ちょっと小腹がすいたときの「おこびる」(昔は農作業の合間の小食のことをこう呼びました)としても重宝されたのです。

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この簡単おやき「なすのかた焼き」はもともとお盆でお客様がひっきりなしで訪れる農家の主婦がカンタンに作れるおやきとして、また送り盆にご先祖様をお送りするための<おみやげ>として生まれそうです。

まさに片面だけをやきつけた信州の北信地方の郷土料理、これならふつうの茄子をアレンジしても家庭で簡単に作れます。

今ならさしずめ、夏の塾に通う子供たちのおやつにもぴったりですね。

 

作り方も簡単です。

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鮮度の良い丸茄子が手にはいったらいいですね。今信州の道の駅にはこの丸茄子が4つくらいはいって150円くらいです。長野県長野市の中条村・小川村・信州新町の道の駅では問い合わせてみると他の野菜もまぜて送ってくれたりもします。

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皮はあつめに剥きましょう。そしてこの皮もなんと干して、たくわん漬けの中にいれると風味もことのほかよくなるとか。

昔の人は捨てることを知らないのですね。こういう知恵が大事ですよね。

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厚さは1センチ以上のあつめがオススメです。

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生地はこんな感じ。地粉に水と溶き入れて、ほんの少しの重層を。地粉の代わりにそば粉や米粉も風味が高まっていいですよ。

あとは残ったごはんをつぶしていれるのも、農家風。今日は地粉と米粉を混ぜました。

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今度は生地とナスに挟む味噌を作ります。お味噌にはちみつ(甘酒も可)と風味付けにごま油がエゴマ油をひとたらし。よく混ぜましょう。ここにくるみや山椒などを混ぜ込んでお好みの風味の味噌で。

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なすをフライパンでしっかりめに焼きましょう。ナスは油が好きなので、油をけちらないように。

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生地はこれくらいの大きさ、ちょうどナスを挟むのであまり大きくないようが食べやすいです。

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焼きあがったナスと生地、その間に風味みそをちょっとつけてあとはあれば笹の葉でくるむと風味が移りますし、日持ちが良くなります。

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いかがでしたか?

丸茄子が手にはいらなくても太目の茄子ならすぐできてしまいます。

昔の人は家にある材料でこうした簡単な「おこびる」を作っていました。

夏の旬のこの時期しか味わえないこの簡単おやきぜひ一度作って食べてみてください。

シンプルな田舎の味わいです。

 

「旬の丸茄子」

中条村道の駅

http://nakajyo-actio.jp/

信州新町道の駅

http://nagano-michinoeki.jp/

※こちらの道の駅では丸茄子以外にもたくさんの野菜やはちみつも販売されていますが、通販を確約したものではありませんので、個人の責任でお問い合わせください。

 

 

シリーズ【女子の養生日帰りタビ。】 ただただ美しい布に会うために~真木テキスタイルと竹林の古民家カフェ

ぽっかりと空いた何も予定がない休日。

そんな貴重な時間をどう過ごすか・・・日帰りができて、文庫本をもって電車でもいけて、美味しいものと、女子心が養生されるタビ。

そんな旅をいくつ持っているかで人生はかなり違うはず。

 

今日は手織りのタッサーシルクを満喫できる場所、「真木テキスタイル」さんに行ってきました。

 

思い起こすこと20年前、地元の善光寺近くのとある家具ギャラリーでその布と出会い、美しさにガーンとやられてしまったという出会い。

 

それ以来のファンで、青山にギャラリーがあったころは気軽にのぞいていたのですが、数年前に東京郊外・秋川を望む高台にお引越し。

六百坪の敷地の中に、孟宗の竹林と築二百年の古民家を改造したスタジオで「真木テキスタイル」さんらしい世界を作っています。

 

こちらの手織りの布は間違いなくココロ奪われる作品ばかり。

 

クッションカバーやランチョンマットの小物から、アートのような羽織ストール、お洋服。ほんとにドキドキしてしまうものばかりがあるんです。

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薄葉カゲロウのようなシルクと麻の手織りストール。

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藍で染めたセンスの良い麻のストール。

まとってみると手織りならではの空気が何層にも絡まる感じがあり、とても素敵です。

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予定がないのに買ってしまいたくなる布たち。バッグやポーチ、ああ何を作ろう。

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ちくちく・・ちくちく したくなる。

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こんなふうに、日本の和の布をつなぎ合わせて台ふきんにしてある作品も。
もったいないので花瓶敷きでもかわいいですね。上においてあるのはインドのはさみ。

なんともかわいいですね。

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ギャラリーの中は様々な作品があるのですが、時折無造作に置かれてある糸、糸、糸がとても印象深いんです。オーナーの真木さんのセンスと想いがうかがわれます。

 

美しいものを見るとお腹がすいてくるもの。

このスタジオに来たら作品だけでなく、ランチも楽しめます。

南インド料理「マサドーラ」(米と豆のクレープ)インドの特別ランチはたぶん、インドでいただくよりホンモノ感がありました。。

 

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お腹がすいてすいてたまらなかったこともあり「マサラドーサ」は五臓六腑にしみわたってしまいます。

薄い皮の中はじゃがいもを中心にターメリック味で。三種のソースは「唐辛子・ほうれん草・ココナッツ」と「マサラドーサ」につけて食べます。基本インド菜食のメニュー構成なんです。日頃エアコンの中にいる身体も、この屋外で頂いたインド料理薬膳で生き返った感じがしました!

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武蔵五日市駅からなら無理せずタクシーがおすすめですが、この付近、実は秋川や、軍同紙など様々な体験ができる場所も多いのです。

日帰りも良いけれど、ちょっと足を延ばせば東京とは思えない場所がたくさん。

温泉もあります。

次回はどんな養生日帰りタビ探そうかな。。

 

あなたらしいタビ、大事ためておきましょう。

 

今日、ご紹介したお店 竹林ショップ

http://www.itoito.jp/shop/shop.html
Open:毎週・水ー日(月火休)

 

 

戸隠奥社で竹細工の手仕事を・・・かごめかごめの『篭目網』を習う

一度は訪れたい霊験あらたかな戸隠奥社。

、でも、せっかく戸隠まで訪れたのならお蕎麦を食べるとともにぜひ体験してみたい、日本の手仕事を教えてくださる場所があるのです。

奥社

ここ、戸隠は竹の産地でも有名。こちらでお蕎麦をいただくと必ず、竹ざるにお蕎麦がよそわれてきます。こんな竹ざるが編めたらいいなあと思いませんか?

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そこで、このような竹細工が体験できるところはないものかと探してみたらあったのです。

しかも名前もど直球の「奥社竹細工センター」さんです。

奥社のちょっと先、車は奥社で止めて、正面の通りを30メートルほど歩くと、すぐ見えてきます。奥社から先にあるので今まで何回も奥社にお参りに来ていたのに気が付きませんでした。

全体

電話で予約した際に

「竹細工体験があると書いてあったのですが、そばざるを編みたいのですが・・・」と問い合わせたところ、、なぜか沈黙の15秒。そして

「皆様、そのようにおっしゃるんですが、たぶん素人さんでは無理です。はじめは初心者向きの篭目網の短冊飾りをやっていただきます。」とのこと。 なんと!そうだよね。

山ぶどうのつるを山で拾ってきて適当に編むのとはわけが違う。

なんといっても雪の結晶のように放射状に広がっているのだから。

「はい。わかりました。よろしくお願いします。」と初心者用の体験を予約しました。

 

そしていよいよ当日。

いきなり前ふりなしで始まります。

建物の中は懐かしい土間から上がり口の板の間。

正座も痛いし、すわり方も落ち着かない。

こういう手工芸は正座か、あぐらか、姿勢そのものも今の椅子での仕事とは違っていました。

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まずは竹を6本組みます。ここ大事です。 始めての方はまず組んである状態からスタートできますので安心です。チャレンジャーの方はやってみるのも良いですね。

 

その後はこれを並行に、で、こうして下にいれて、きっちりと組んで。 あれ?あれ?ごちゃごちゃに・・・。

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これは数学か、物理か、アタマで理解しようとしても、できない。無理! 手が覚えてくれるのを待つばかりです。もう理解しようとしても無駄なので、いわれるがまま、先生のいうとおりに組み上げていくしかありません。

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これは中盤にさしかかっていますが、まだ理解できてない。。

甘かった。お手本を見た際には、「なんだ簡単じゃない~」と正直たかをくくっていて5分ほどでできちゃうじゃない!と思っていたのですが、日本の手仕事はそうは甘くはありません。ひざは痛くなるわ。あちこち痛くなるわ。網目はキレイにいかないわ。

 

でもなんとかしばらくすると手が動いてきた、ああしてこうしてと自然に組み上げ方がわかってきたのです。 そして、なんとか終わりが見えてきました。

30~40分はかかりましたが・・・

なんとか、素敵な(自画自賛)短冊掛けができました。

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この編み方は「篭目網」といって一番基本の編み方だそうです。竹はその耐久性としなやかさで昔から日本の台所道具に多く作られてきました。

童謡の「かごめかごめ、かごの中の鳥は~」の篭は、篭目網の篭だそうです。

今回は畏れ多くもいきなりそばざるを編みたいなどと思って、お電話しましたが自分で体験してみて、道具ひとつ満足に作れない私達の退化を思い知らされました。

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台所道具は男女関係なく毎日の道具。

たしかにステンレスは衛生的で便利ですが、なにか味気ない。

少しでも手作りの天然素材の道具を扱うことで何か丁寧な暮らしを思い起こさせてくれる気がします。

思い出にそばざると竹かごを購入しました。

 

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皆様の機会あればぜひ、戸隠にお立ち寄りください。

予約して体験できます。

戸隠奥社竹細工センター

http://togakushi-21.jp/active/2012/10/post-20.php

住所:〒381-4101長野県長野市戸隠奥社入口

電話番号:026-254-2947(必ずご予約してから)

体験料金:1600円

 

 

【知っていますか?魅惑の郷土食】「根曲がり竹とさばの味噌汁」~長野北信地方

郷土食ってなぜだか懐かしい・・・そういう方は多いのではないでしょうか。
郷土食には、必ず旬の山菜や野菜などが使われていますよね。私の出身地でもある長野県、特に北信地域では、驚きの味噌汁が郷土食です。

なんと「さばの缶詰」を入れるのです。

えっえ~(驚)

信じられない!と驚きと非難の声を上げる方もいるでしょう、確かにそう。味噌汁といえば昆布やかつお、あるいは煮干しなどで丁寧に「だし」をひいた、香り高い味噌汁が定番。よもやあの魚臭い(すみませんっ!)さば缶詰が使われるなんて、きっと信じがたい人もいると思います。

けれどそのパンチの利いたお味は恐れるなかれ、侮るなかれなのです。
だしは「さばの缶詰」からとれますし、中の具も各家庭でその時々にあるものを使います。基本は根曲がり竹とサバ缶詰があればOK。調理時間も急ぎであれば10分程度、ふつうのお味噌汁をつくるより、早くできあがり、主菜的な汁物として存在感バッチリですから、長野県民と言わず、ぜひ多くの皆様にお試しいただきたいのです。
出来上がったら、七味をふりかけ、かなりおおぶりな器によそうのがいいですね。

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実は先日、高山村の山田牧場に視察に行った際、「見晴茶屋」さんで偶然にも「根曲がり竹」が売られていたのです。5本(特大ビンで)購入してしまいました。とっても懐かしく、迷うことなく購入したのです。
(秋には日本アンチエイジングフード協会主催の高山村ツアーでも伺いますので、その際にあればマストバイです!)

実はこの保存のための仕事が、山菜収穫後のメインの春仕事といってよいでしょう。
昔は収穫後に多くの家庭で1年分の根曲がり竹をこのように保存していました。

今は瓶詰め、袋詰めになって売っているところもありますが、保存料がはいっているなど心配ごともあります。各家庭で作れれば安心でしかも安価。私は塩と酢を使います。実際はとても簡単です。
実際、収穫も大変ですが、山菜やきのこはそのあとの保存の仕事が肝心。これをきちんと行うかどうかで、1年間美味しく食べられるかどうかが決まってくるんです。

こんなふうに大なべで瓶ごと煮ちゃうのも一番早いんです。

【根曲がり竹の保存の方法】

先端を斜めに切り落としたら縦に切り目を入れ、皮を剥きます。皮を剥いた細竹の子は沸騰した湯で色が鮮やかに変わり中心に火が通る程度に茹でます。
茹でた細竹の子はザルにあげ、タッパー等に入れ、被るくらい水を入れ冷蔵庫保存し、毎日水を替えながら料理に使って下さい。

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長期保存の場合は瓶詰めにします。保存瓶は蓋も一緒に、鍋ごと煮沸消毒します。その後、ビンの中に、酢をスプーン5杯と大さじ1杯の塩を入れます。
蓋をして自然に冷まします。
途中濁り出したら直ぐに調理してしまいましょう。

 

【根曲がり竹とサバ缶の味噌汁の作り方】

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これが材料、できれば来年は自分で根曲がり竹を保存瓶で仕込みたいですね。

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1.葱とたけのこは細切りに刻んでください。

2.サバを軽くほぐします。サバはもちろん本物を使っても。実はこの日はサバ缶詰ではなくて本物の焼きサバでした。ただし、おすすめはサバの缶詰です。

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3.鍋に水をいれ、根曲がり竹、きのこ、さばの順番で入れます。煮あがったらねぎの半分とお好みの味噌を投入します。

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できあがりすぐも美味しいのですが、この味噌汁50年の玄人の私のおすすめは実は1日後、翌日のお昼ごろあたりが最高においしいのです。家族のいないお昼ごはんならこれだけあれば、美味しく、ささっといただけます。できれば多めに作っておくことがオススメです。
奥の手ですが、おそうめんを入れちゃうという、夏の田圃作業用昼飯という手も。

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仕上げには七味が合います。
また、辛子をあてにおくこともおすすめ。少し口当たりが上品になります。夏であればみょうがもぜひ添えてください。

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主菜の貫禄でボリュームたっぷりの長野の郷土料理。

海のない長野県人にとって新鮮なサバが手にはいりにくかった青魚への憧れと、春の山にあふれんばかりの根曲がり竹が、季節を飛び越えて相性ばっちりとなった味噌汁です。

ぜひ、勇気をもっておためしください。

10月1-2日の秋の日本アンチエイジングフード協会主催 高山村ツアーはこちらから、山の達人に習うキノコ狩りもありますよ♪
http://peatix.com/event/185453/

【海外オーガニック事情】朝は鳥の鳴き声とカウベルの音が目覚まし♪ 南ドイツBIO HOTELマトリヒュースMattlihüs はいかが?

今回のビオサスティナブル体験ツアーでは2件のビオホテルを視察することができました。
いずれも南ドイツ~オーストリア周辺のチロル地方に点在するホテルです。

このレポートでは南ドイツのオーバーヨッホにあるビオホテル「マトリヒュースMattlihüs」についてレポートします。

オーストリアに本部を置く「ビオホテル協会(Die BIO-HOTELS)」が、世界で唯一、厳しいBIO基準で審査・サポートし、認定を行っています。食べるもの、飲み物、コスメは100%ビオでなければならず、昨年からは、再生可能エネルギーを使用し、CO2排出量削減をはじめとする環境マネジメントも認定の要件に加わりました。
現在では世界中に92か所のビオホテルがあり、日本ではまだわずか2つのホテルがビオホテル認証を受けているにとどまります。

マトリヒュースMattlihüsのファシリティ

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ホテルの全景がなかなか収めきれませんが、雰囲気はまさにチロルの山小屋を大きくしたイメージです。背景にはチロルのアルプスがみえます。

ヨーロッパのスキー場のロッジから始まった「マトリヒュースMattlihüs」は標高1200メートルのオーバーヨッホのスキー場の中腹にあるフラッグシップホテル。冬は特別の除雪キャタビラでお迎えに来てもらわないとホテルにはたどり着けません。

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こちらは宿泊した室内です。全て硬質な自然建材とアルプスの女王と呼ばれている松「ツィルベンホルツ」を使用。釘は使っていません。環境問題にも取り組み、トイレの水は雨水を利用しています。寝具も家具も全てオーガニックコットンとFSC認証の木、寝ること自体がセラピーになっているように感じます。

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部屋から見える光景はアルプスの山並みとヤギと羊の群れ。
こちらは北極に近い緯度のため、夏のこの時期は夜9時でやっと夕方くらい。夕食をいただいたあとに散歩してもまだまだ明るいのです。

空気は澄み切り、朝は鳥のさえずる声とカウベルの音で目覚めます。

 

ビオホテルで頂く至福のビオ・ディナー

楽しみにしていた、ホテルのディナー。
すべての素材はビオです。ワイン、パン、野菜はもちろん全て厳しいビオ基準を満たした美味しい素材を活かしたメニューです。日本でこれだけの材料を揃えるとなると至難の業ですが、南ドイツからオーストリア地方はビオ市場がおよそ20%ですから日本ほど大変ではないとのことでした。

マトリフュース8

メインの3品から選び、あとは前菜とスープをいただくというシステム。前菜の種類が豊富しかもすべてがビオですからついついお皿に食べきれないほどよそってしまっていました。

マトリフュース9

グルテンフリーでアルコールフリーのビールもごく当たり前のようにオーダーできます。

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こちらはベジタリアンのメイン料理。ハーブをあしらったパプリカソースの野菜ラザニア。

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こちらは鹿肉、ジャムのような甘いソースでいただきます。

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お魚はタラを使ったいちごのソースにフェンネルをあしらっています。

 

朝食だってもちろんビオ尽くし!

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朝食もホテルライフの楽しみのひとつ。

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コーヒーやハーブティーも全てがビオなのはもちろんですが、果物の豊富さとヨーグルトやチーズなど発酵食品も種類も5種類以上、本当に迷って、結局食べ過ぎてしまいました。

 

ドイツのビオホテルは国民の意識の高さから・・・

ビオホテルのある場所をみていくと、比較的標高の高い場所が選ばれていることに気が付きます。マトリヒュースは1200メートル、食事のあと散歩にトレッキングにと近くにロープウェイもありますから楽しみ方は自由自在。
滞在するだけで、体のデトックスができる贅沢な空間です。
平均的な滞在日数は4~5日間とのこと。夏休みは必ず2週間とらなければならないと法律で決まっているため、もう予約はいっぱい、稼働率もかなり良いとのことでいた。

ドイツの人々のビオに対する取組の動機で特徴的なのは、昨年の新聞調査(TZ誌)によると1位が周辺のビオ農家さんを支援したい、2位が動物愛護をしたい、3位が地球の環境保護のため、とかなり博愛主義感を感じます。健康第一やファッションからビオに目覚める個人主義よりな日本人には耳が痛くなりますね。

人生の楽しみのひとつに世界中のビオホテルをめぐってみたくなりました。
皆さんもぜひ、機会がありましたらビオホテルに滞在することを目的としたステイプランを組んでみてはどうでしょうか?2年に一度視察ツアーを企画されているそうです。

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民族衣装がとてもかわいらしいスタッフの女性と記念写真を撮りました。

マトリヒュースMattlihüs
http://www.mattlihues.de/
ビオホテル協会(Die BIO-HOTELS)
http://www.biohotels.info/
日本ビオホテル協会
http://biohotels.jp/

【海外オーガニック事情】 デメター認証のドイツのビオダイナミック農場 「グラッサーホフ」を訪問しました♪

ドイツには多くの見学可能なビオダイナミック農場があります。

ドイツ・オーストリアBIO HOTEL&サステイナブルカルチャーの視察ツアーも3日目。

今日は南ドイツ・フュッセン郊外のダニエルさんのビオダイナミック農場「グラッサーホフ」を訪問しました。

世界一の認定基準 demeter

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こちらの「グラッサーホフ」は『デメター』認証農場。

『demeter(デメター)』認証とは、かのシュタイナー博士が提唱した「ビオダイナミック農法」の作物や製品に与えられる認証で、 種、苗、土壌育成、加工、保存、包装、流通に至るまで、細かい基準があります。環境保護、安全性、農産物の生命力を最大限に生かす方法であるかどうかまで問われるという、世界で最も基準が厳しいオーガニック認証の1つとも言われています。

 

作り手側の歓びとビジネスが共存するビオ農場

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オーナーのダニエルさんは気さくな人柄、野菜に対しての愛情も人一倍です。

ここ「グラッサーホフ」は2008年からビオダイナミック農法を開始、標高は800メートルで、主にヨーロピアンレタスを数種とナス、ズッキーニ、きゅうりなど日常のサラダ用素材を得意としているそうです。アルプスの麓では、土そのものが豊富な有機物に富んでいるわけではありません。ビッケという豆植物や小麦などで3年は土壌改良に時間をかけ休ませてから育てています。

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自然栽培系の方法だとマルチは行わないのが一般的かもしれませんが、こちらではジャガイモ・とうもろこしで作られた自然還元のシートを使って、地温や雑草への対策を行っています。マルチといってもビニールではありません。

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夏は25以上、冬はマイナス20度にもなるということですから、環境的には軽井沢に似ていますね。
こちらが土壌改良用に植えられているビッケ。名前も花も可愛らしいです。

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当初、経営的に大変だった時期もあったとのことですが、今ではデメターの安定的な野菜供給を行うため、バイオガスで温熱供給できるシステムを導入しています。
このシステムを導入し、安定的な生産がより可能になったということでした。
こちらがハウス内のバイオガスで温めた湯を循環するシステム。冬の極寒の中でも作業ができるそうです。バイオガスとは、ドイツでは一般的になった糞を利用した再生エネルギーシステム、ドイツではおよそ3000か所にも上るとか。小さい規模の家族型農家の方でもグループで共有するなど、最近では農家の一般的なエネルギー自給システムになったとか。ちなみにダニエルさんの「グラッサーホフ」では灯油は買わなくて済んでいるそうです。

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ハウス内を見せてもらいました。雨が少ない南ドイツ、防虫と病気予防にはあえて虫には苦手な虫を使って対策を摂っています。コンパニオンプランツの虫版というところでしょうか。小さな虫がはいっていて、野菜を食べるより袋内の虫に集まり捕獲されてしまうそうです。すごいっ!

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ハウス内のきゅうりを収穫するために新に導入したという収穫用レール。
「背の高いきゅうりだから作業はだいぶ楽になったよ」とダニエルさん。

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こちらはビオの苗です。日本では自家採取がビオ農家のルール的な印象がありますが、デメター農業のさかんなドイツでは、多くの需要にこたえるために効率性を重視して、ビオランドというビオ専用の苗屋さんから苗を購入しているそうです。
そもそも、ビオの苗屋さんが存在していること自体がすごいですね。

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こちらはハウス内のナス。立派で背も高いですね。苗をつるす作業は一本一本手作業だとか。

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敷地内はアヒルさんも横断、作業中もほっとする、のどかな雰囲気です。

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農園内には直売所もあります。「demeter」としっかりマークのはいった新芽野菜は、最近人気も高いとか。ドイツの消費者のみなさんも健康情報を勉強されているので、ニーズに合わせて栽培計画を立てるのも勉強になるそうです。

今回、ドイツのデメター認証の農園を訪問で思ったことは、農家さんにとってもビオビジネスはしっかりと確立されており、需要がある産業だということ。
日本のように作ったはいいけれど、高くて誰も買ってくれないなどの心配はかなり少ないのです。とはいっても、「技術がいるし、初期投資もかかる、何よりも野菜に対する愛情をかけないと、ビオとはいっても育たないんだ」とはダニエルさんの言葉。

ドイツでは農業マイスターの称号もあり、国が認めるマイスターが希望者に農業トレーニングを行うシステムがあります。またご近所同士のビオ農家同士でフォローし合うという習慣もあるのだとか。
こんな風に、新規就農を応援するシステムがあるのもうらやましく思えました。
早く日本でもこのようにビオの需要が高まり、作りたい人、買いたい人、応援したい人の母数が、もっともっと広がっていくよう、仲間を増やしたいですね♪

Grasser Hof GBR Wenglinger Str.2 84648 Airtang

【海外オーガニック事情】お客さんも家族もハッピーなビオ酪農~ バイエルン「ツム マルクス」の農場ライフ♪


生まれて5週間の仔牛たちがお迎えしてくれました。よちよちで本当にかわいいです。

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今、ヨーロッパの乳製品・野菜・果物のビオ事情は単純に「農薬を使わない」から、いかに「地産地消をしていくか」が農家の皆さんにとって大きなテーマになっているそうです。
今回、ビオの酪農農場【ツム・マルクス Zum Marx】を訪問して今のビオ酪農の生の声を伺う貴重な体験ができました。
南ドイツ・オーストリアチロル地方に近いドイツの酪農地帯にこの【ツム・マルクス Zum Marx】はあります。オーナーのゼップ(Zepp)さんは4代目の農家、娘さん夫婦と4人で家族経営にあたる典型的な酪農農家です。

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「ツム マルクス」酪農農場オーナー ゼップさん

ゼップさんは2013年からビオ酪農に転向。それまでは化学的な肥料や飼料での酪農を行っていましたが、奥さんがずっとビオ的生活を送りたかったこと、牛たちが原因不明の病気に襲われていたこと、お客さん達にありのままの本当の乳製品を提供したかったことが重なり、思い切ってビオ農業に転向されたそう。

大変大きな転換でしたが、今ではとてもハッピーです、と答えてくれました。
自分自身が正直に生きていること、お客さんの喜ぶ顔が直に見えること、牛が健康的に長生きになってくれたこと、家族の笑い顔が多くなったとのことでした。
こちらのチーズはほぼ100キロ圏内のマーケットでほとんどが売れきれてしまうそう。しかもこのビオの牛乳はほとんどがご近所の方々が買いに来る分で売り切れだそうです。
チーズ・ヨーグルト・クバルク(クリームチーズに近いヨーグルト)のみが外向けの商品として、ミュンヘンなどのビオショップに出荷されるのだそうです。

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こちらが施設内のショップ。花もキレイにあしらわれとてもきれいで素敵です。

牧草小屋・厩舎・チーズ・ヨーグルト作成室・販売小屋などがすべて同じ敷地内にあります。
作業がとても効率よくできるのは日本の酪農家さんにはうらやましい限りですね。

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ヨーグルト作業室と牧草貯蔵室、奥には木製チップの貯蔵庫が。

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こちらがヨーグルト作成室。ちょっと覗かせていただけました。とったばかりの牛乳は90℃まで加熱、その後40度でヨーグルト菌と熟成、一晩たてば出来上がり、無駄な工程はひとつもありません。

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この施設では、夏の間の天候の悪い時と暑すぎる時以外は、基本は放牧です。
この日、気温がかなり上昇したため、牛たちはみな屋根のある厩舎に避難、おいしそうに採れたてクローバー入りのフレッシュな牧草を食べていました。

ホルスタインではなく、まだら模様のフレック種(Freck Viieh)が40頭います。
ドイツではビオの認定には厳格なルールがあり、1ヘクタールに2頭までの牛しか飼えません。ゼップさんのお宅では40頭の乳牛に対し、42ヘクタールの広大な敷地で飼育をされていてかなり余裕があります。

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こちらは木チップ、近くの伐採木を利用してソーラーとチップ燃料で、施設内の全ての燃料を賄っています。ビオ農場で大事なのは保存用にきっちりと乾燥した牧草をつくること。湿気が牧草に移ってしまっては大変なのです。こちらでは灯油など化石燃料は使っていません。

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こちらは試食させていただいたカマンベールチーズとヨーグルト。お値段の安さも驚きですが、おいしさはまた格別です。視察ツアーの仲間たちはチーズ一片とヨーグルト2種をペロリといただいてしまいました。

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美味しい、美味しいを連発してしばらくすると、何やらゼップさんがそわそわし始めました。
どうしたの?と通訳の方が聞くと「明日は天気が崩れそうだから、今から牧草作業の追い込みをしなきゃいけなんだ」とのこと。えっだって、こんなに暑いくらいの快晴なのに・・・?
実は酪農の場合、農家の方は天気に関してかなり敏感です。というのは、天気予報は見ないのですが、風や雲行き、匂いなどでこれからの天気をいつも気にしているそうです。ゼップさんも天気の変わり目を感じて急いで農場に出かけていきました。
確かにその後雨になったのでゼップさんの天気予報はあたっていました。こういう感性こそビオの醍醐味なのですね。

今回の酪農農場訪問ではいわゆる地産地消とその大切さが身に染みました。
この地域に住んでいる人々は本当に人生が終わる近くまでこのゼップさんのフレッシュな乳製品を楽しみにしているかもしれない。
人も牛も環境も皆仲間感覚で食の恵みがもらえる、そんなビオスタイルがある地域がとてもうらやましく思えたのでした。

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Hofmolkerei Zum Marx
Hochibreitein1 82395 Obersockering
http://hofmolkerei-marx.de/

ツムマルクス11

こちらはゼップさんたちの暮らしている母屋。典型的南ドイツの大きな家で、どこもかしこもかわいくきれいなのです。
生き方、暮らし方の本質的な豊かさとはなにか・・・そんなことを実感したbio酪農農場でした。

つづく