2016.1.12 火曜日

スペルト小麦のバゲット@リュミエール ドゥ ボヌール


鎌倉から海沿いを走る江の電の駅の一つ、七里ケ浜。
駅を降り立つと直ぐに海に出ることが出来るので、鎌倉散策をされる方の人気のスポットの一つでもあります。
今回、紹介するパン屋さんは、海から反対方向の山側に向かって長い坂道を登った住宅街にあるパン屋さん。
こちらのパンの特徴はなんといっても、販売用のパンにするのには大変難しいといわれているスペルト小麦と天然酵母を使用していること。
『安全な物を安心して召し上がっていただくために、無添加、自家培養天然酵母100%で造っております。材料はできるだけオーガニックのもの、国産のものを使用しおります。小麦は、玄麦(粒のまま)で仕入れ、石臼引き自家製粉しております。酵母は、オーガニックレーズン・ハーブ・ビール・季節のフルーツ・ヨーグルト・小麦・スペルト小麦・ライ麦からおこした酵母をそれぞれのパンに数種類組み合わせて使用しております。』
(リュミエール ドゥ ボヌールFBページより)
そんな安心安全なパン屋さんなら何を食べても美味しいのですが、特にオススメの一つは『バゲットエポートル』というバゲット。
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このバゲットはドイツ産、オーストラリア産の有機スペルト小麦を100%石臼引き自家製粉したものを使用しています。 通常、スペルト小麦を使ったパンはパサパサしていたり固かったりと、残念なことが多いのですが、こちらのパンはそういった印象を全て覆してくれます。

そもそも、スペルト小麦とは?

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(出典:brot-hugel.sblo.jp)
現在、私たちが家庭でよく使っている小麦粉の原種にあたる古代穀物がスペルト小麦。
スペルト小麦は、9,000年以上前にヨーロッパで栽培されていました。イタリアではスペルト小麦をFarro(ファッロ)と呼ぶのですが、その名前を聞いたことのある人は多いかもしれませんね。
スペルト小麦は人工的な品種改良がほとんど行なわれていないのが特徴の一つです。
人間側の都合だけで行われた品種改良のため、現在の小麦はこの原種とはずいぶん違ってきています。
古代小麦は、栽培しやすいように品種改良された現在の品種よりも背が高く、強健な植物で、極端な天候異変及び土壌条件に対処することが可能。そして、スペルト小麦の厚い皮殻は、汚染物質や昆虫から内部の穀粒を守ります。
なので、化学肥料、除草剤、殺虫剤や農薬を殆ど用いることなく栽培することが可能になるわけです。
また、でんぷんの分解が普通の小麦よりもゆっくりとしているので血糖値が上がりにくく、糖尿病患者の方が食べるのにも最適。しかも、通常の小麦アレルギーを起こしにくいといわれています。
そんなにいいことだらけのスペルト小麦を使用した美味しいパンを、是非味わってみて下さいね。
リュミエール・ドゥ・ベー
住所:神奈川県鎌倉市七里ガ浜東3-1-30 1F
電話:0467-81-3672
営業時間:10:00~19:00
定休日:月曜日
電話でのご予約、取り寄せも可能です。
written by 前谷玲子(料理研究家・アンチエイジングフードマイスター)