日本古来のサステナブルてしごと~金継ぎ
日本古来のサステナブル 金継ぎやってみました
金継ぎ(きんつぎ)をご存じですか?
欠けたり割れたりした器を、漆をつかって繋ぎ、金や錫などの金属粉を振りかけ上化粧して修復する手法です。なんとこの手法は縄文時代から日本に伝わっているもの。重要文化財に指定されたり骨董として価値があがった金継ぎ陶磁器もあるそう。
金継ぎは、和食器はもちろん、ブランド洋食器もできてしまうんです。
器に思いもよらないアクセントが生まれ、見慣れた器がなんだかバージョンアップする金継ぎ。
そのせいか、最近、金継ぎ教室が手仕事ラバーに人気のお教室になっています。
西麻布のKONTACT EASTという様々なおしゃれで尖がったレッスンをおこなっているスタジオで、金継ぎ Oh! LaLa (キンツギウララ)を 主催するstylist 笹原みどり先生のレッスンをうけてきました。
金継ぎの工程は主に5つ。
破片の接着
欠けの埋め
凹凸の埋め
下地作り
金粉撒き
などの工程を室で2週間ずつ丁寧に乾燥させて進めていきます。
私の金継ぎ ヒビ編
カッシーナで買ったセラドン焼きの大皿、かれこれ15年以上使用していますが大のお気に入り。いつはいったのか、ヒビがはいってしまいました。これを修復していきます。
しっかり接着するために、カッターであえて傷をつけて彫っていきます。
生漆でしっかりと埋めていきます。これが接着となり、金継ぎの線そのものになっていくので、丁寧に。
このまま室にいれて2週間乾燥させます。
黒漆で金継ぎの線を引きます。一本線もつまらないので、模様を足してみました。
そして、筆をつかって丁寧に金属粉をまいていきます。余分な粉は筆で払っていきます。(金はお高いので今回は錫で。お高い骨董品はぜひ金で♪)
そしてまた室で2週間乾燥させます。
鯛の歯を筆の先につけた鯛歯で磨いていきます。つやっつやに輝きだします。
出来上がり♪これからまた何十年使えます。
私の金継ぎ 欠け編
大好きな田中恒子さんの大皿。角が欠けてしまいました。
自作のごはん茶碗。ぼこっと欠けました。
生漆で固めて、欠けた部分を補修し、漆を塗って錫粉をまきます。最後に鯛歯で磨いて、できあがり。
なんだか新しい器に生まれ変わりました。
金継ぎによって、土ものの器に金属のエッセンスがはいり、まるでワンポイントメイクが加わりあらたな化粧がされたよう・・・。
割れたものがなかったので、洋食器で試せなかったのですが、お教室ではウエッジウッドやロイヤルコペンハーゲンなどの洋食器を金継ぎされている方もいらっしゃいました。なんだかマイウエッジウッドになったようでとっても素敵。うちの洋食器が割れたら、絶対やる!!と心に決めた私です。
そして、なぜだか金継ぎされた洋食器は和食器とのコーディネートがとても合うようになる気がします。
今回は本継ぎという本漆を使用したものなので、乾燥期間がいり2カ月ほどかかりますが、樹脂を使用した1日で完成する現代風金継ぎもあります。
あの阪神淡路大震災後、たくさん割れた高級食器や焼き物をどうにか復活させようと、金継ぎがひろまったというお話もあるようです。大事な器は落下しないようにしておくのが一番ですが、もし割れても、そのまま丁寧に破片をひろっておいて、金継ぎで生まれ変わらせて第二の器生というのもありですね!
がちゃんと割ってしまったら・・・それは金継ぎのチャンス!
ぜひ行ってみてください♪
お茶目でめちゃくちゃ楽しい笹原さんの金継ぎOh!LaLaのお教室情報はこちらから・・・
http://kontacto.jp/
https://www.instagram.com/midorigomisasahara/
(私の作品以外の金継ぎは上記、笹原さんのお教室インスタグラムのお写真を許可を得てお借りました)