2017.06.07

インド ヨガの聖地でリトリート体験 アナンダ イン ザ ヒマラヤ(ANANDA IN THE HIMARAYA)

LINEで送る
Pocket

FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに追加する

アーユルヴェーダにヨガ、ヘルスコンシャスな食事で、心と体を解放する7日間のプログラム

1

北インド、ヒマラヤの麓に位置するウッタカランド州の都市リシケシは、ヨガ発祥の地として有名で、世界中のヨギーニが修行のため年間を通して多く訪れるヨガの聖地です。そんなパワースポット、リシケシの郊外に位置するのが、今回ご紹介する滞在型リトリートスパ「アナンダ イン ザ ヒマラヤ」(以下、アナンダ)です。アーユルヴェーダを中心に、ヨガ、エクササイズ、オーガニックな食事…等、多角的なアプローチで、心と体のバランスを整えるアナンダのリトリートをリポートします。

旅の前からワクワク!スペシャルなリトリート

ホームページから予約するとすぐに、アナンダからウェルカムメッセージとカウンセリングシートが届きます。カウンセリングシートには、プログラムの選択や、プロフィール、ライフスタイルについての質問もあり、なんだか本格的なリトリートの予感にワクワク。
プログラムは、3日から最長で21日間、内容もデトックス、ウェイトマネージメント、ヨガ、ストレスマネージメント、アーユルヴェーダリジュベネーション、アクティブ…など多岐に渡り多様なニーズに対応できるシステムになっています。今回選んだのは、7日間のアーユルヴェーダリジュベネーション(若返り)プログラム。カウンセリングシートを送ると、早速1週間のスケジュールが送られてきました。出発前から心はすでにインドに。

2
(部屋からの風景)

ガンジス河を見渡す、標高1000mの楽園

アナンダに一番近いJOLLY GRANT(ジョリーグラント)空港までは、デリーから約1時間、ムンバイから約2時間のフライト。そこからあらかじめ予約しておいた車で40分、険しい山道を上がりきった標高1000mの山頂にアナンダはあります。昔のマハラジャ(インドの王様)の住まいを2000年に滞在型スパに改築したとのことで、広大な敷地内には、マハラジャの宮殿が今も残されていて、一部はレセプションやティールームになっており、ゲストも楽しむことができます。ただ豪華絢爛なのはゲストがあまりいくことのない正面の宮殿で、もっぱらの滞在空間である、宿泊施設、レストラン、スパ施設は、とても落ち着いて、自然と調和したシンプルな雰囲気です。

3
(入り口の宮殿)
4
(レストラン)
5
(プール)
6
(スパ施設)

アーユルヴェーダリジュベネーション(若返り)プログラム

7
(アーユルヴェーダの医師との問診)
チェックイン後、まず初めに行われるのが、アーユルヴェーダの医師による問診です。身体的なことだけでなくライフスタイルや性格、脈診断など細かいカウンセリングの後、医師から体質診断を受けます。アーユルヴェーダ医学では、ヴァータ、ピタ、カパと呼ばれる3つの体質(ドーシャ)が体の中にあり、そのバランスを整えることが健康な心身を作ると考えられています。どのドーシャが多いかで、一人一人の体質を位置づけ、それぞれにあったやり方で問題にアプローチしていきます。ちなみに私はヴァータとの診断。7日間は食事もトリートメントの内容もヴァータ専用のものが用意されるとのこと。そして、リジュベネーションプログラムで避けて通れないのが、腸のデトックスです。腸年齢が見た目年齢といいますが、アーユルヴェーダ医学でも、やはり腸のデトックスをとても重要視しています。
そんなわけで、医師との相談の結果、滞在プログラムはざっとこんな感じに決まりました。
【内容】
グループヨガ
パーソナルヨガ
アビヤンガー(全身トリートメント)
シロダーラ(ひたいにオイルを垂らすトリートメント)
3日間の腸デトックス(スープなどの液体のみの食事と、SNEHA VASTIというオイルの浣腸)
ウドワルタナ(ハーブパウダーのドライマッサージ)
プラナヤム(呼吸法のレッスン)
ピリチリ(大量のオイルのマッサージ)
ヨガニドラ(スリーピングヨガ)
タルパナ(目のトリートメント)
ナスヤ(鼻のトリートメント)
フェイシャルケア

なんとも贅沢で盛りだくさんなプログラムになりました。

日に日に心と体が浄化されていくのを実感

8
(ヨガスペース)
リトリートといっても、たまにヨガをしたり、トリートメントを受けながらリラックスして過ごすのだろうと思っていました。しかし蓋を開けてみると、実に充実したプログラムで、想像以上にアクティブな日々を過ごすことになります。朝6時に起床。7時にグループヨガに参加して、午前中に1つ、午後に1つくらいのペースでセッションやトリートメントを受け、3食は時間をかけて食べて、その間にインド哲学(VEDANTA)の講義や瞑想、トレッキングやアーユルヴェーダの料理教室など…自由参加のプログラムも多く、一日があっという間に終わってしまいます。そして9時にはぐっすり就寝。
辛かったのは、初体験のアーユルヴェーダ腸デトックスです。2日間、体質ごとに決められたスープやジュース、野菜、果物だけで過ごします。2日目にSNEHA VASTIというオイルの浣腸をして、3日目も半日はスープなどの食事で腸を休めます。浣腸自体は、ハーブオイルを100mlほど注入するだけなので全く痛みも不快感もないのですが、食事制限のせいで体の倦怠感があり(個人差があります)夜は空腹に苦しみました。
しかし、4日目になると、ここ最近感じたことのないくらい頭がクリアになり、体も軽く驚きました。ヨガや瞑想も手伝ってか、日に日に必要のないものがそぎ落とされて、心身ともの癒されていく不思議な感覚です。

デトックスを支えた究極のベジタリアン料理

9
(デットクス中のヘルシーメニュー)
デトックス中の倦怠感を、それでも乗り切れたのは、素晴らしく美味しいデトックスメニュー。ベジタリアン料理がここまで美味しいのかと驚くほどに美味しい。野菜はほとんどが自社のオーガニックフォームで作られたもの。オーガニックで旬なものにこだわったメニュー構成になっています。そして調子が悪いと話すと、デトックス夜食やジンジャーレモンハニーティーを持ってきてくれるシェフの粋な心遣いのおかげで、デトックスを無事終えることが出来ました。
また、すごく嬉しかったのが、リトリートのプログラムの中には3食の食事が含まれていて、デトックス中以外は、メニューの中の好きなものを頼み放題、食べ放題だったということです。もちろんドーシャメニューを頼むことも可能ですし、インド料理、西洋料理、アジア料理など多彩なメニューの中から食べたいものを注文することも可能で、そこまでストイックな食事制限をしたくない人でも満喫できる内容です。ただ、赤身肉はありません。ベジタリアンでない人向けには、鶏肉とラム、魚類のメニュが用意されています。
1日目にシェフとのカウンセリングがあって、相談すれば完全オーダーメイドの食事にも対応してくれるそうです。

10
(砂糖を使わないデザートや、見た目も美しいベジタリアン料理)

普段意識しない体のパーツに意識を向けるアーユルヴェーダトリートメント

11
アーユルヴェーダのトリートメントには、目の中や、鼻の中、ひたいに特化したトリートメントがあって、これは面白い体験でした。その他にもヨガのクラスでは、4種類の呼吸法のセッションや、意識はあるけれど体は完全に休めた状態で体のパーツパーツを癒していくセッションなど、普段意識を向けることのないところをケアする方法を学びます。特に、4つの呼吸法を使い分けて体に起きる変化を感じる体験では、無意識に行なっている呼吸が、どれだけ体に影響を与えているか実感することができました。
日本のアーユルヴェーダは、リラクゼーションマッサージとして人々に親しまれていますが、ここでアーユルヴェーダの医師の問診を受けて行われるプログラムは、リラクゼーションよりも積極的な体の問題にアプローチしていく施術で、マッサージを受ける気持ちよさを期待されている方には、もしかしたら物足りなく感じるかもしれません。例えば、アビヤンガというオイルマッサージですが、マッサージというよりはオイルを全身に刷り込ませている感じです。1時間の施術の中でオイル塗布は40分ほど、その後10分間スチームサウナで発汗を促し、最後の10分でシャワーを浴びて終了。日頃から強いマッサージに慣れているためか物足りなさを感じて、アーユルヴェーダに詳しいインド人の友人に聞いてみると、アビヤンガは特別に調合されたハーブオイルによって体内の毒素を排出することを目的としているので、マッサージテクニックもそれに合ったものになっているとのことでした。なるほど、そう言われてみれば、終わった後の体のスッキリ度は抜群です。
今回選んだプログラムは、アーユルヴェーダに特化したものでしたが、アナンダには実に多種多様なマッサージが用意されています。リラクゼーションやヒーリングを目的としたマッサージを希望の場合は、[アナンダフュージョンマッサージ]や[チベティアンマッサージ][タイマッサージ]などもおすすめです。感動のマッサージテクニックが体験できます。

心の内側に幸せを感じるインド哲学

12
さて、その他にも特に印象的だったのが、ヴェーダンタ(VEDANTA)と言われるインド哲学の講義です。朝と夕方、1日2回1時間の講義があり、毎回テーマが異なります。例えば、[幸福の追及について][よい人間関係の作り方][ポジティブシンキングの実践][ヨガの本質]…等、興味深い内容を、宗教に関係なく、ロジカルにわかりやすく説明してくれるので、目から鱗でした。講義の途中で討論会が始まったりして、滞在している人同士がコミュニケーションをとれるのもとても魅力的です。滞在中に友人がたくさんできました。
インド国内でも哲学について学んだり教えたりする人は少なくなったとのことでしたが、私は今回のインドに滞在中に、哲学的だなと思う場面に何度も遭遇しました。
例えば、ムンバイに向かう飛行機の中でたまたま隣に座っていたおじさんと話していて、ムンバイは(リシケシに比べたら)住みづらくないですか?と聞いたところ、〝どこに住んでいても幸せがどうかは自分次第だから、場所は関係ないよ〟と返されたり、
朝早起きするの辛いです、とジムのトレーナーに話したら、〝太陽がもたらしてくれる恩恵に、どうして感謝を示さずにいられるだろうか。朝起きて先に太陽が出ていたら申し訳ない。僕は毎朝、日の出よりも早く起きて、太陽をお出迎えしているよ〟と言われたり、
なんだかとても深いのです。ちなみにヴェーダンタでは、朝4時から朝6時までが一番生産性の高く、スピリチュアルで高貴な時間とされています。
さすがに4時に起きるのは難しいですが、インドから帰って来てから2週間、日常の生活に戻っても、なぜかいつもより早起きで、より健康的で心豊かな生活の中にいる自分がいる気がします。

全てが丁寧な空間

13
こうして今、アナンダでの滞在を思い返してみると、それだけで心が温かくなります。
2年の月日をかけて開発されたというリトリートのプログラム、自社ファームで大事に育てられたオーガニックな食材、到着した際に首にかけてくれる手作りの菩提樹の実のネックレスに、帰りにつけてくれたミサンガ、早朝出発のために特別に用意してくれたランチボックス、毎日用意される真っ白な部屋着。丁寧に手間暇かけて作られたものたちと、一流の技術とホスピタリティで温かく迎えてくれた人たちのおかげで、どの瞬間を思い起こしても全てが特別なものとして胸に刻まれています。
ヒマラヤの麓、アナンダで最高のリトリート。
是非体験してみてください。
————————————————————————————————————
ANANDA IN THE HIMALAYA(アナンダ イン ザ ヒマラヤ)  http://www.anandaspa.com
【リトリートのエンジョイポイント】
・JOLLY GRANT(ジョリーグラント)空港からアナンダまでの山道は、道が整備されていない箇所もありかなり揺れます。価格は高いですが、地元のタクシーよりもホテルの四駆を頼むのが安心。
・髪の毛の長い方は、髪留めを持っていくことをお勧めします。スパでいただける髪留めはひものようなものなので、しっかり髪を固定できません。
・宿泊のみの利用も可能ですが、トリートメントやヨガの個人セッションなどを希望される場合は、早めの予約が必要です。リトリートのパッケージで予約している人が多いため、当日の予約は難しいのが現状だそうです。

この記事を書いたORGANAキュレーター

新沼ちか
新沼ちか
アンチエイジングフードマイスター・ベーシック。
ITECアロマセラピスト、海外在住歴9年。韓国やアジアをはじめ海外のオーガニック事情やエコライフについて興味あり。仕事の関係で多くの国を訪れています。まだ日本に紹介されていない穴場の情報をお伝えさせていただきます。
LINEで送る
Pocket